「おどるサボテン」管理人のすなおです。
スケボーを始めるとき、誰もが一度は「パーツ選び」で迷いますよね。デッキ、トラック、ウィール……そして、今回テーマにする「ベアリング」です。
数百円のものから1万円を超えるものまであって、初心者の方は「高いほうがスイスイ進んで楽なのかな?」と考えがちですが、実はそこに落とし穴があります。
元プロスノーボーダーであり、22歳からスケボーにどっぷりハマった僕の結論は、「初心者は高いベアリングを買わなくていい」です。
今回は、育児と仕事、そしてスケボーを楽しむ僕が、なぜ初心者に安いベアリングを勧めるのか、その本音を深掘りして解説します。
ベアリングってそもそも何?
スケボーの足回り、ウィール(タイヤ)の中心に埋め込まれている小さな円盤状のパーツ、それがベアリングです。
機械工学の世界でも欠かせない部品で、中には小さな「玉」がいくつか入っています。スケボー用だと通常は7個か8個くらいですね。
このベアリングが、ウィールとトラック(車軸)の間の摩擦を減らしてくれるおかげで、僕たちは一蹴りでスムーズに前に進むことができます。
なぜ価格がこれほど違うのか?
ショップに行くと、ベアリングの価格差に驚くはずです。数千円で買えるものもあれば、1万円、2万円という高額な「セラミック製」なども存在します。
この価格差を生んでいる主な要因は、以下の3つです。
- ブランド力(所有欲を満たしてくれるロゴや信頼性)
- 摩擦の少なさ(どれだけ速く、長く回り続けるか)
- 強度(衝撃に対してどれだけ壊れにくいか)
「高ければ高いほど性能が良い」のは事実ですが、それが「初心者にとって正解か」と言われると、話は別なんです。
理由1:初心者はベアリングを「壊せない」
高いベアリングが誇る性能の一つに「強度」があります。
スケボーの上級者になると、高い階段(ステア)から飛び降りたり、激しい衝撃が加わるトリックを連発したりします。そうなると、安いベアリングでは中の玉が割れたり、カバーが外れたりしてしまうんです。
でも、安心してください。初心者のうちは、ベアリングを壊すほどの衝撃を与える滑り方はまずできません。
まずはプッシュ(漕ぐこと)や、止まった状態でのチックタックから始める時期に、プロ仕様の耐久性はオーバースペック。壊れないものに高いお金を払うのは、ちょっともったいないですよね。
理由2:スピードが出すぎると単純に「危ない」
これが一番重要な理由です。高いベアリングは、本当によく回ります。
初心者の方にとって、自分の制御できないスピードが出ることは「上達」ではなく「恐怖」でしかありません。
- 止まりたいのに止まれない
- ちょっと重心がズレただけでボードが吹っ飛んでいく
これでは練習どころか、怪我のリスクが高まるだけです。最初は「一蹴りして、適度に進んで、適度に止まる」くらいの性能が、練習にはちょうどいいんです。
元プロの僕が教える、最初の一択と「裏技」
「じゃあ何を買えばいいの?」という方に、僕がおすすめする選択肢は2つです。
1. 王道の「Bones REDS(ボーンズ レッズ)」
世界中のスケーターが愛用している、コスパ最強のベアリングです。3,000円〜4,000円程度で買えて、性能は十分すぎるほど。迷ったらこれを買っておけば間違いありません。
2. 【裏技】工業用ベアリング
これはあまり教えたくないのですが(笑)、実は「NTN」や「NSK」といった日本が世界に誇るメーカーの工業用ベアリングも、スケボーに使えます。
スケボーショップではなく、工具店やネットで型番(608ZZなど)を指定して買うスタイルです。1個数百円で買えますが、正直、僕でも滑っていて違いがわからないほどスムーズに回ります。ブランドにこだわらないなら、最初はこれで十分すぎるほどです。
いつか「高いベアリング」が欲しくなったら
僕自身は今、「Bones Swiss(ボーンズ スイス)」という1万円近くするベアリングを使っています。
なぜかというと、最近はボウルやランプといったセクションで滑ることが多く、そこでは「スピード」がそのまま「高さ」や「楽しさ」に直結するからです。スピード狂の僕にとっては、この投資は価値があります。
でも、これはスケボーを何年も続けて、自分のスタイルが決まってからの話です。
まとめ:浮いたお金で別の楽しみを
スケボーはベアリング以外にも、デッキは削れるし、シューズには穴が開く「消耗品の塊」のような趣味です。
ベアリングで浮かせた5,000円があれば、ちょっと良いスケシューを買ったり、練習帰りに美味しいご飯を食べたり、あるいは家族のために使ったりするほうが、今の僕(32歳のサラリーマン)としてはQOLが高いなと感じます。
無理に背伸びをせず、等身大のギアでスケボーを楽しみましょう!



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