こんにちは、すなおです。
2025年6月に息子が誕生し、現在は半年間の育休中。家事と育児に追われる毎日ですが、雪の便りが届くとやっぱりスノーボーダーの血が騒ぎます。
しかし、スキー場に向かう道中で毎年目にする「ある光景」には、悲しさと怒りを感じずにはいられません。それは、ノーマルタイヤで雪道に挑み、立ち往生している車です。
今回は、元プロスノーボーダーとして、そして一人の父親として、なぜ雪山にノーマルタイヤで行ってはいけないのか、その本当の理由を詳しくお伝えします。
1. 事故は「自分だけの問題」では済まない
まず大前提として、ノーマルタイヤで雪道を走るのは、ブレーキの効かない鉄の塊を振り回しているのと同じです。
- 大切な家族や自分の命を奪う
- 無関係な歩行者や対向車を巻き込む
- 沿道の民家に突っ込み、他人の財産を壊す
これらは決して大げさな話ではありません。「ちょっと滑っただけ」が、取り返しのつかない大事故に直結します。特に今は僕もパパになり、チャイルドシートに座る息子の寝顔を見るたび、「この子を守るために絶対に事故は起こせない」と強く思います。
2. あなたの一歩が「数千人の時間」を奪う
事故さえ起きなければいい、というわけでもありません。実は、雪道での立ち往生が引き起こす「大規模渋滞」こそが、多くのスノーボーダーを苦しめる社会問題になっています。
以前、僕は「スノボ初心者は「穴場」を狙うな!元プロが断言する、有名スキー場を選ぶべき3つの理由」という記事を書きました。有名なスキー場は設備が整っていて初心者にも優しいのですが、その反面、「圧倒的に混む」という特徴があります。
例えば、岐阜県の高鷲スノーパーク。あそこへ向かう道中、ノーマルタイヤの車が坂道で登れなくなっている場面に何度も遭遇したことがあります。
あそこは交通量が多いので、たった1台が止まるだけで、後ろにはあっという間に数キロの列ができます。ひどい時にはインターチェンジを越え、高速道路まで渋滞が伸びることも……。
せっかく早起きして、高いリフト券代を払って楽しみに来た人たちの「貴重な時間」を奪ってしまう。その結果「もうスノボなんて行きたくない」と思わせてしまう。それは本当に悲しいことです。
3. なぜ「チェーンよりスタッドレス」なのか?
「チェーンを持ってるから大丈夫」という意見もありますが、僕は断然スタッドレスタイヤを推奨します。
スタッドレスタイヤの方が「滑らない」理由
チェーンは雪を「引っかく」力には優れていますが、スタッドレスタイヤは「氷に吸い付く」性能(除水性能)が非常に高いのが特徴です。特にアイスバーン(凍結路面)では、スタッドレスの方が安定して止まれます。
【疑問】スタッドレスにチェーンを巻くのは意味がある?
よく「スタッドレスを履いていればチェーンは不要」と思われがちですが、実は併用は非常に有効です。
- スタッドレス: 全天候(雪、氷、乾いた道)で安定。
- チェーン: 深すぎる雪や、スタッドレスでも登れない極悪な凍結坂道での「最強の滑り止め」。
最近では、記録的な大雪の際に「タイヤチェーン装着義務(チェーン規制)」が出される区間があります。この場合、スタッドレスを履いていてもチェーンを巻かなければ通行できません。
つまり、「基本はスタッドレス、万が一の予備としてチェーンを積んでおく」のが、雪山へ行く者の正装と言えます。
4. シーズンインと「春スキー」に潜む罠
「12月だし、まだ積もってないから大丈夫」「4月だし、もう暖かいからノーマルでいける」
この油断が一番怖いです。山の天気は驚くほど変わりやすく、さっきまで晴れていたのに急に一面真っ白になることは珍しくありません。
また、春先に多いのが「夜間の凍結」です。昼間に溶けて道路を流れていた雪解け水が、夜の冷え込みでツルツルの氷(ブラックアイスバーン)に変わります。朝方、一見ただ濡れているだけの道に見えても、実はスケートリンク状態……なんてことがよくあります。
5. 天気予報以上に大切な「自分の感覚」
もちろん天気予報を見るのは大事ですが、それ以上に「今の路面状況を自分が運転できるか」という客観的な判断が必要です。
慣れない雪道で、視界が真っ白になる「ホワイトアウト」に近い状態になると、誰だって恐怖を感じます。その恐怖心がある中でノーマルタイヤを履いていたら、もうパニックですよね。
「この雪の量なら、自分の技術と装備で安全に帰ってこられるか?」 それを冷静に判断し、少しでも不安なら「行かない」「途中で引き返す」勇気を持ってください。
まとめ:準備もスノーボードの一部です
スノーボードは、家を出てから帰宅するまでがワンセット。
しっかりした装備を整えることは、自分の命を守るためだけでなく、同じ雪山を愛する仲間たちの「楽しい時間」を守ることにも繋がります。
しっかり準備して、今シーズンも最高の雪山ライフを楽しみましょう!
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